はい、どうもこんにちは!秘密基地ひろしです。
最近はホンダのS660を買って、もうすっかり舞い上がっているんですけど、しっかりバイクネタもやっていきたいと思いますので、宜しくお願いします。
そこで今回は、ヤマハ SR400のバッテリ上がり対策として、バッテリーが上がったときの為のジャンプコードのつくり方と、その使い方をご紹介したいと思います。
動画版はこちらです。
SRのご紹介
ホンダ S660の流れでこの記事を見ている方もいらっしゃるかと思うので、ちょっとSRのことを説明しておきますね。
ヤマハのSR400ですが、誕生は1978年ということなので今年で43歳ですね。
2010年にキャブレターからフューエル インジェクションに変更される大手術を受けてますが、エンジンもデザインもほとんど変わってないという、まあ、良く言うとレジェンド、悪く言うと化石みたいなバイクですね。
実は先日、コイツがバッテリー上がりを起こしまして、ジャンプスタートも出来ずに、替えのバッテリーを家まで電車で取りに帰って、交換して乗って帰る羽目になっちゃったんです。
今後、そんなことがあると大変なので、ジャンプコードの作り方と使い方をご紹介していきたいと思います。
バッテリーが上がった訳
ちょっとだけ事の顛末をご説明しておきますと、確か残暑厳しい8月末だったと思います。
防錆対策で今はバラバラになってますけど、この6月に買ったばかりのSR400 ファイナル エディションで、コイツを買ったバイク館ソックスに行ってたんですね。
バイクにはメインキーの他にキルスイッチが付いてます。実は私、これにはすごくコンプレックスがあってですね、昔、高校の時に、自分は学校一のバイク好きだって自負してたんですけども、まあ諸般の事情で原付のRZ50しか乗れなかったんですね。
いくらスポーツバイクでも原付に乗ってると、バイク好きとは認められない向きがありまして、非常に悔しい思いをしたんです。
それで当時、原付バイクに無くて中型バイクに在った物が、このキルスイッチなんです。
特にヤマハのキルスイッチって赤いラインが入ってカッコいいんですよ。
今は念願叶ってヤマハの中型バイクに乗ってますので、本来であれば、エンジンを切るときはちゃんとメインスイッチでオフしちゃえばいいんですけども、わざわざキルスイッチを使って切っています。
キルスイッチを使うというのは、まあカッコ付けてる訳ですね。
ソックスに到着して、ひょっとしたらバイクを見せるかもしれないので、メインキーはそのままにキルスイッチでエンジン切ったんです。
そしたらヘッドランプとか全部の電源が点いたままで、SRのバッテリーって小っちゃいんで、たったの20分で上がっちゃいました。
SRのバッテリーって今は下の写真のようになっています。43歳のおじいちゃんのくせに、無茶苦茶バッテリーだけが最新化されてます。
そもそもキャブレターのSRをフューエル インジェクションに変更しなきゃいけなかったんで、燃料ポンプとか色んな物をシート下に入れる為、バッテリーも最新式の小さなMFバッテリーになっていて、なんと端子はカプラー接続でターミナルが無いんです。
なので、この小っちゃいバッテリーが上がっちゃうと、まあ車でも何でもいいんですが、ブースターケーブルでジャンプしてエンジン再始動出来れば良いんですけど、ターミナルが無いのでジャンプ出来ないんです。
それで先日バッテリーが上がったのは、バイク屋であるソックスの前にも関わらず、そこの整備士に来てもらっても打つ手無しと言うことで、結局、うちのSR1号の同型バッテリーを電車で家に取りに戻って、コイツに取り付けて帰ってきたんですね。
その時にソックスの整備士から言われたのは、ターミナルが無いのでジャンプ出来ないと。
強制的にヒューズボックスからやる手もあるんでしょうけど、まぁ責任問題ということで、電流がどう流れるか分かんないんで、メインヒューズ通さずにジャンプするのは嫌だったんでしょうね。
まあなので体よく断られちゃいまして、まあバッテリーを家に取りに帰る羽目になったということなんです。
そこで今回は今後、一番困るのはツーリングとか出掛けた先でバッテリーが上がってエンジンが掛からないことですから、コイツのジャンプコードを自作しまして、実際にジャンプスタート出来るか、ちょっとやってみたいと思います。
余談(ヤマハに対するお願い)
ちょっと余談というか、おまけなんですけども、バッテリーの根元にバッテリーケーブルを留める樹脂クランプついてるんですけど、まあ見事に剥がれちゃってますね。
これは両面テープか剥がれたからなんですが、もしこの記事をヤマハの電装設計の方が見ていたら、猛反省して頂きたいです。
こういう樹脂に両面テープを貼り付けるのは、よっぽど高いプライマーを使って、しっかり養生してあげないと付かないですよ~
まだ2か月の新車が剥がれちゃってますね。でもこれバッテリー電源ですから、非常に重要なポイントです。
こういうところはシッカリ設計をお願いします。ゆめゆめ樹脂に両面テープ貼り付けはメッ!ですよ。
因みに4年前に買ったSR 1号も見事に剥がれてます。
SR1号の場合、両面テープがバッテリーケースの方に残ってますから。樹脂クランプ自体から剥がれちゃってますので、明らかに部品不良ですね。
ここは車両火災関連ですから、本当に冗談抜きでダメですよ。ヤマハさん!ちゃんと猛省して下さい。
バッテリー無いとエンジンって止まるの?
今からちょっと確認したいことがあります。それはですね、エンジンが掛かった状態でバッテリー端子を抜いちゃうと、エンジン回転が持続するかどうかですね。
予測としてエンジンは止まっちゃうと思うので、結局、バッテリー接続したままでジャンプしなきゃいけないのかどうか確認しておきたいと思います。
はい、エンジン掛かりました。相変わらずヨシムラは良い音がしてます。そんなこと言ってる場合じゃないですね(笑)
バッテリーからカプラーを抜いてみますとエンジンは止まりました。
まあそんな訳でFIのSRはバッテリーが無いとエンジン回転が持続しないと言うことです。即ちエンジンも掛けられない。
そこでハーネスがバッテリーに接続された状態でジャンプする方法を考えていきます。
ジャンプコードの材料
それではジャンプコードを作っていきたいと思います。
下の写真がSRのお可愛いバッテリーなんですけど、当然プラス、マイナスの端子が付いてます。
この端子は幅が約5mmなんですね。そうすると通常の平端子が差せるということで、これを使っていきたいと思います。
ネタバレなんですけども、下の写真のような電源を取り出す分岐コードを作っていこうと思います。
実はこれエーモンから商品として出てるんですよ。ホームセンターに行ったら置いてあって、3個入って500円ぐらいでしたね。
ただ問題があって、その線の太さが1.25スケアなんですよ。流石にちょっと細いなということで、今回は2スケアでやろうと思って自作することにしました。
まずは必要な材料を説明したいと思います。なんか料理番組みたいになってきました(笑)
まずはコードですね。今回はジャンプコードなんでプラスとマイナスが赤黒で一緒にくっついてる方が都合が良いので、ダブルコードを買いました。
太さは2スケアです。当然2本のバラ線でも構わないです。(ご注意:2スケアでもまだ容量不足の可能性があります)
ご存知かと思いますけど、ホームセンターの場合、カー用品のところに行くと、ちょっと値段が高めなので、まず最初は電気工事のコーナーに行って物色してから、そこに無い物をカー用品のコーナーで買のがお勧めです。
このダブルコードもカー用品のところでも売ってるんですけど、電気工事のところで買うと量り売りで安く買えます。1m 200円ぐらいでした。今回は車からジャンプすることを想定して長さは2mにしました。
それから次に平端子ですね。オス、メス、4つづつということで、普通の平端子で幅が5mmのやつです。
それから絶縁する必要があるので、買えば一緒に付いてきますけども、キャップが必要になります。
それから分岐コードの途中で更に分岐を作りますので接続端子ですね。今回は2スケアを2本束ねて圧着するので、それなりの太さが必要なので外径がΦ5.5のものを準備しました。
それからワニ口グリップですね。今回使ったものはテスター用かなんかで小っちゃくて本当は全然こんな大きさじゃダメなんですけど、セルをブン回す訳でもないので、ツーリングへの携行も考えて小っちゃ目にしてみました。(ご注意:このワニ口クリップでは容量不足の可能性があります)
ワニ口クリップに端子を留めるネジがあるので、2スケア用で穴の大きさがΦ3の圧着端子を2個用意しました。
それからバッテリー電源はやっぱり絶縁が大切ですから、分岐したスリーブのところを熱収縮チューブでカバーしようと思っています。サイズはΦ8です。
通常、熱収縮チューブはΦ3とかΦ6が一般的で、Φ8って滅多に売ってないんですけど、今回はちょっとカッコ良く仕上げようかと思って買ってきました。
でもΦ8が無ければビニールテープが1本60円位で売ってますから、それでも大丈夫です。ただ大事なのはバッテリー電源は下手な工作をすると火災発生の恐れがありますので、絶縁はしっかりやんなきゃいけないです。
あと工具なんですけども、一般的な電工ペンチですね。
それから端子を締めるプラスドライバー、物さし、カッターナイフ、あとは熱収縮チューブを炙るライターですね。
本当は炙りはドライヤーでやんなきゃいけないんですけど、ちょっとイカサマをしてライターでやってます。
材料と工具は以上になります。
分岐コードの製作
それではジャンプコードを作っていきますが、分岐コードの部分を先に作っていきたいと思います。
まずは部品の切り出しですけども、2mのダブルコードから、ちょっとだけ分岐コード製作分を拝借します。
物差しで測って、電工ペンチの先端のワイヤーカッターで100mmの分岐を切り出します。
それから更に50mmの分岐も切り出します。
分岐を切り出したら、2本くっ付いてると都合が悪いので2つに裂いておきます。当然、赤い方がプラスで黒いほうがアースになります。
まずプラス側の工作をしていきたいと思います。
最初に100mmの分岐コードの加工なんですけども、両端に平端子を圧着しますので、このコードは2スケアなので、ワイヤーストリッパーの2のところを使って5mmずつ両端の被覆の皮むきをします。
それから50mmの分岐コードは、スリーブジョイントで100mmの分岐コードに圧着しますので、そこは10mmの皮むきが必要になります。
よって片側は10mm被覆を剥いて、もう片方は平端子を圧着しますので5mm剥きます。
両端の被覆が剥けると、100mmと50mmの分岐コードを一方の端で接続したいんですけど、残念ながら、この平端子のカシメ容量は2スケア1本しか留められないんです。
なので違うところで分岐しなきゃいけないんですが、端子のすぐ根元でやると被覆の皮剥きが楽なんですが、すぐに折れちゃいそうなんでコードの真ん中で接続したいと思います。
今回はカッコ良く、コードの真ん中の被覆を剥いて、そこに分岐点を設けたいと思います。
コードの真ん中の被覆を切開して取り除きますので、コードの中心から5mmずつ振り分けたところでカッターナイフでコロコロ転がして切れ目を入れます。
次に縦方向にカッターナイフで切り込み、被覆を剥いて裸線を出します。
ここで50mm分岐コードの端をジョイントするんですけど、先にジョイントしてしまうと端子のカバーが付けられなくなるみたいなので、先に50mmコードの端末処理をしちゃいます。
50mm分岐コードのジャンプコードとの接続端子はポカ除けとして、アース側がオスでプラス側をメスにしたいと思います。
プラス側はメスの平端子をカシメます。端子のカシメは2段ありますけど、上側の小さい方は銅線だけ、下側の大きい方はコードを被覆の上からカシメることになりますので注意します。
そこで電工ペンチのハート形のところの、2スケア用を使って上側をカシメると、素人でもプロのような仕上がりになります。
下側は5.5スケアの大きい方でカシメます。
綺麗にカシメられたら、後は忘れちゃいけない端子カバーですね。
これは種類があって、大きい方がオス用で、小さい方はメス用ですので注意します。
端子カバーはツイツイ忘れちゃうんで必ず先に付けておきます。
100mm分岐コードにオスの平端子を付けます。これはハーネスのカプラーに入っていく部分になるので、端子カバーがカプラーのケースに当たってしまいます。なので先端の部分を切っちゃいます。それでここも忘れないように、先に端子カバーを付けます。
100mm分岐コードの真ん中で50mm分岐コードをジョイントします。100mm分岐コードにΦ5.5の接続スリーブを入れて、この中に50mm分岐コードの端を入れまして、2本横並びで圧着すると抜けやすいので、縦に並べて、電工ベンチの1枚歯の5.5のところでシッカリ、ギュギュッとカシメて接続完了です。
そして、ここの絶縁をやっておきます。バッテリー電源ですからショートすると大変なことになるので、しっかりやります。
その為に熱収縮チューブを通しておきますが、先に収縮させちゃうと、後で端子カバーがずらせなくなっちゃうので、ずらしておいて、先に100mm分岐コードにメス端子を付けておきます。
これはバッテリー側になりますが、端子カバーを必ず忘れるんで、先に付けておかないとです。カシメた後だと端子が邪魔で端子カバー入りりませんので、やり直しになってしまいます。
このメス端子も2スケアを使ってカシメます。そして端子カバーを上げてセットします。
最後に熱収縮チューブをジョイントの中央に置いてライターで炙って縮めます。本当はドライヤーで炙れって書いてあるんですけど、いかさまでライターで炙っちゃいます。これで熱収縮チューブが縮んで分岐の完成です。
アース側は同じものを黒いコードで作ります。
アースコードの方はポカ除けを兼ねて、ジョイントコードが結合される端子はオスにします。
ジャンプコードの製作
次にジャンプコードを作っていきます。
2mあった残りの長いコードですけど、中ほどは2本がくっ付いてる方が都合が良いのですが、流石に先端は別れてないと面倒なので、両端共に100m程、2本に裂いておきます。
両端に端子が入りますので、各々5mm被覆を剥いておきます。
電源を供給する側は、ワニ口グリップを付けていきますので、Φ3の丸端子をカシメます。
本当はワニ口クリップの柄の中にコードを通すとカッコ良いんですが、丸端子を付けるとそうもいかないんで、ちょっと不細工ですけど、上からネジで止めちゃいます。
それからプラス側も同様にします。これで電源供給する側のワニ口クリップは完成です。
反対の端末に平端子を取付けます。プラス側はオス、アース側はメスですので注意です。
最後に端子カバーを被せて、これで完成です。
接続の目論見
実際にどう接続するかの目論見を説明しておきたいと思います。
SRのバッテリーのプラス端子には赤い分岐コード、アース端子には黒い分岐コードを接続します。また分岐コードの反対側はハーネスのカプラーの方に接続します。これでSR側の接続は出来たのでジャンプコードのワニ口クリップを、電源を供給する側の車のバッテリーに接続します。
SRのエンジン始動後、分岐コードを抜いちゃうとエンジンが止まっちゃうんで、ジャンプコードだけを分岐コードから取り外します。そしてそのまま家までなんとか辿り着くという寸法です。
それで家に帰ったら、分岐も外してバッテリーを充電して、復元します。
実車検証
実際に今から実車を使ってやってみたいと思います。
まずはSRのハーネスのプラス側のカプラーに赤い分岐コードの平端子を差し込みます。
次にその反対側の平端子をSRのバッテリーのプラス端子に接続します。
そして電源を供給する側のバッテリーのプラス、アースの順でワニ口クリップを挟みます。
最後に黒い分岐コードをSRのハーネスカプラーとバッテリーのアース端子の間に割り込ませて接続完了です。
ところでこのSRなんですけど、さっき入念にバッテリーを上げておきました。
一時間ぐらい放電したんで、もうスッカラカンだと思います。なのでインジケーターが全く点かなかったんですが、ジャンプ接続したこの状態では電気がちゃんと来てますね。
電気が来てるんでエンジンは掛かると思いますけど、やってみましょう!
はい、無事にエンジンが始動しました。この状態でですね、車側のバッテリーが外せるかどうかで、ちょっと外してみましょう。
車側の接続を外しました。ちょっと一瞬、アイドリングが不安定になりましたけど、なんとかエンジン回ってますね。
分岐の引き回し方
実際の配線の状況を説明しておきますと下の写真のようになってて、他の車から電気をもらってエンジンを掛けた後にジャンプコードは取り外しますが、そのカプラーは右側の空き地の部分に出るようにしています。
分岐はS字型に引き回して、分岐にあまり無理が掛からないようにしています。
当然この状況で外部電源としても使いたいっていう話もあるんだと思うんですけども、あまりお勧めしないです。
何故かというとバッテリー電源というのは注意してやんないと車両火災の元になりますから、あまりこういうトリッキーなやり方というのは、あくまでも緊急用と考えた方が良いと思います。
最後に
今回はあまり意味のない検証をしてもしょうがないなと思ったんで、SR1号を一時間以上ヘッドランプ点きっ放しで完全にバッテリー放電させてみました。
そこまでやるんかって話なんですけど、実はバッテリーは前回上がったSR2号のものを使ってます。
この前、上がっちゃったバッテリーなので、まあバッテリーって一回上がると、なんか寿命が半分になるとか都市伝説がありまして、そういった意味ではもう一回上げちゃってるんで、今回はSR1号に積んで完全に放電した上で、本当にジャンプスタート出来るのか?それからもっと肝心なのは、ずっと繋いでる訳にもいきませんから、すぐにジャンプコードを外してもエンジンが回転し続けるのかどうかというのを確認しました。
さっきすぐにこの近所を1周してきたんですけども、スッカラカンのバッテリーの割には、一回エンジンが掛かっちゃえばエンジンが発電しますし、その発電した電気を受けるバッテリーがありますので、完全放電した状態でも安定してエンジンは回ってましたから問題ないと思います。
ただ新しいバッテリーは上がったことがあっても回復は早いみたいです。古いバッテリーはどうかよく分かりませんが…
あと今回作ったジャンプコード一式ですが普段持ち歩くにしては、結構かさばりますので、ここは頭の痛いところですね。
ですから長距離のツーリングとかに行く時だけ携帯したり、また5型だとシートの一番後ろのところに書類入れがありますので、こういう場所に畳んで入れておくと、良いかもしれません。
まあ、そんな訳で今回は色々やってきましたけれども、ジャンプする時にターミナルが無いということに関しては、こういうソリューションがあるのかなと思います。
後はですね、もうちょっと改造してスマートにしたいですね。
今回は以上になります。
ご覧下さいまして、ありがとう御座いました。
次回の記事でお会いしましょう!それではまた!
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