SR400 ファイナル エディッション【走ってみた編】

バイク

はいどうも、こんにちは!秘密基地ひろしです。

今回はですね、バイク編ということで、走ってみた!SR400 ファイナル エディッション(SRは永久に不滅です)についてお送りしたいと思います。

さて先日納車されましたSR400 ファイナル エディッションですが、早速走ってみましたので、その排気音や乗り味なんかについてお話ししたいと思います。

2021年式 SR400 ファイナル エディッション、ダークグレーです。手前味噌で恐縮ですが、このカット大好きです、カッコイイー!

まずはですね、後方から排気音が拾えるように動画を撮りまして、ツイッターにショート版を置きましたので、もし宜しければお聞き下さい。ノーマルマフラーでもライダーに聞こえてないだけで、結構良い音出してるんですよね。

それでは走ってみた感想ですが、このバイクの場合、まずは排気音を語らないといけないんでしょうね。

排気音はどうかな?

一番肝心な排気音ですが、確かにヤマハは頑張ったみたいで、メーカー純正のマフラーにしては音量が出ているほうかと思います。

もう1台持ってるユーロ4対応前の2017年式のSRをおろした時と比べて、音が大きくなっているような気はしますが、明らかに変わったなと思えるほどの差は無いです。また音色は変わってないと思います。

SRにセルモーターが付いちゃうかも!と焦って、大急ぎで探して買った2017年式 SR400です。その後、ユーロ4対応してSRは見事にカムバックしてくれたのですが、とうとう今年がラストイヤーになってしまいました。本当に残念です。

SRの場合、ノーマルマフラーで乗り続けようと思っても、そう出来るほどの素材の良さはあったので、当然そこも変わっていないです。

鼓動はどう?

次に鼓動、振動ですが、流石にここは前から変わっていないと思います。凄く曖昧な言い方で恐縮ですが、大きからず、小さからずで、流石にヤマハもメーカーなので、排気音と同じで少し抑え目にしている感じです。

実は鼓動に関してはカワサキW650、通称ダブロクの初期型を買ったときに解かったことがあります。

うちの秘密基地の最古参、1999年式 カワサキ W650です。むちゃくちゃ男前でしょ!?

今のW800はどうかは解かりませんが、初期型のダブロクはかなり排気音が抑えられており、「こりゃデカいスーパーカブだな」とよく思いました。(カブファンの方、大変申し訳ありません。私も3台のカブ主ですので、それは誉め言葉ということで許してやって下さい)

茨城県で発掘してきたタイカブです。このダブルシート、残念ながら国内向けには無いのですがデザインが最高です!輸入元のエンデュランスが125ccにボアアップして販売していたので、力十分!この1台さえあれば、後は何も要らないと感じさせます。

バイク納車あるあるですが、バイクって試乗して買うことが少ないので、初めて乗って帰るときに”やっちまったな感”って出ますよね。それで帰路はずーっと、どうカスタムしたら良くなるのか考えながら走ります。これは結構辛いです。

私、車歴は13台ありますが、ダブロクは一番それを感じました。反対に一番感じないどころか、ノーマルでもやっていけるなと思った唯一のバイクがSRです。

でもこのダブロクなんですけど、マフラーを社外品に変えた途端に豹変しました。音と一緒に出ていた筈の鼓動がハッキリと分かるようになったんですね。

鼓動の方は何も変わってないのですが、音が大きくなることによって鼓動が引き出され、音楽でいうところのアンサンブルのようにハーモニーを感じ取れるようになったんです。全く別物に変わったのには驚きました。もう今は大満足です。

そう言った意味で、SRの排気音が大きくなっているのかどうか定量的には解かりませんが、SRも音によって鼓動が引き出されている感覚があり、相変わらずノーマルでも楽しめる貴重なバイクだと思います。

最近ではどうもホンダGB350がそれをさらに強調してやっていて、成功しているように思います。

4月に発売されたホンダ GB350、すんごい評判です。全国のSRファンは大注目のハズです!

ヤマハMT09を買ったときも、純正マフラーでこんなに音が大きくて車検が通るのかと心配するほどでしたので、最近のトレンドなんですかね?バイクメーカーも法規内の範疇で、味付けを濃くしてきたんでしょうか。

ヤマハMT09、2016年納車時のショットです。こんな過激なバイク、乗りこなせないと分かっていても買っちゃう性が悲しい!

さらに鼓動ですが、SR400は500のストロークダウン版なのでかなりのショートストロークですから、感触は”ドコドコ”ではなく、”タカタカ”ですけど非常に軽快かつ味わいがあります。

蹴り出しはどうなってるの?

3点目は発進時と走行中の蹴り出し感ですが、一番おいしい2500回転までで早目にシフトアップしていくと、5速で時速60km、これは一般道でもよくある制限速度ですので、フルレンジで蹴り出しも楽しめることになります。

時速60kmまでであれば、常にタカタカ感を感じられて、スロットルを開けると、豪快では無いですが、ダカダカダカッ、とちょっとトレール車に似た音を発しながら加速していきます。

ところで私のハーレーダビッドソン スポーツスター XLH 883、通称パパサンはSRと同じくエンジンがバランサー無しのリジットマウントなので、排気量が大きい分、鼓動、蹴り感はSRの1.5倍ぐらいあります。でも逆に刺激が強過ぎますので、SRが丁度良いぐらいです。

このパパサン、濃厚豚骨ラーメンみたいで、短距離はすごくおいしいんですが、1時間以上走ると疲れます。まあおいしい豚骨ラーメンも流石に毎日は食べられないみたいな感じでしょうか。

これもうちにもう18年も生息するパパサンです。リジスポ(エンジンマウントがリジット)です。キャブレター車なので冷間時はビッグツイン顔負けの三拍子を打つんですよ。

このSR400の鼓動、蹴り出しの良さの原因を考えてみたのですが、恐らくSR500より1kg重い7.6kgのクランクシャフトを使っているためだと思います。しかもこのクランク外径も7mm大きいですから、慣性力はかなり増えていると思います。

そもそもSRのご先祖様、XT500はトレールだったので、恐らくエンジンレスポンスの向上を狙って6.6kgの軽いクランクを採用していました。

懐かしい!ヤマハ XT500の勇姿です。私の兄貴世代のバイクなので絡みが少なく、一番覚えているのは、”007 ユア・アイズ・オンリー”でゲレンデを派手に駆け回るシーンです。

一方、SRシリーズは1978年にロードバイクとしてデビューし、しかも400は線が細いので重いクランクを採用したんだと思います。しかしたったの1年後にSR500だけが、XT500と同じ軽いクランクに戻されました。

SR500のクランクは”軽い”のと”重い”のを両方を試したことがありますが、軽い方は蹴り出しや鼓動が薄く、明らかにエンジンレスポンスを狙った味付けでした。中速でのスポーツライディングが得意そうな感じで、それはそれで面白かったのですが、低速の味は薄れていました。

日本の公道はもっぱら低速ですから、意外にも500より400の方がゆっくり走る分には良かった。結果として免許制度の問題もありますが、400だけ43年も生き永らえたのだと思います。

まあ音と鼓動をまとめるとこんな感じです。

音も鼓動も少し控えめの味付けなのでロングランに大変向いている、一方、ほとんどのユーザーは短距離の街乗りで使うシーンが多いので、物足りなくなっちゃってSRをカスタムしちゃう、でも素材が良いだけにカスタムすると更に良くなって人気がでた、そんな繋がりなのですかね。

とっても言いたい(意外に知られていないこと)

最後にとても言っておきたいことがあります。

このSRってバイク、長い歴史があって、そのキックスタートしかないビッグシングルのエンジンの音と鼓動だけがクローズアップされることが多く、意外と知られていないと思うんですが、実はハンドリングが中々のものです。今バイクを8台持っていますが、中でもぴか一です。

恐らく誰もSRにそこを期待していないので気付き難いんでしょうね。私も買ってから暫くしてから気付きました。

ではハンドリングが良いとはどういうことか考えてみたのですが、端的に言えば、”不安なく曲がれる”ということだと思います。

さらに掘り下げると前後輪の接地感、インフォメーションをライダーが常に把握出来るということだと思います。

バイクの場合、やはり怖いのはコーナリング中のスリップですよね。即転倒、事故に繋がります。

クルマならタイヤのスキール音や、タイヤの流れる感触で限界が解かり易いですから、突然破綻するようなことさえなければ、四つん這いですのでコントロールがバイクよりは出来ると思います。

バイクの場合は滑り出したタイヤをコントロール出来るのは、ごく一部の限られた人間だけですよね。

それだけに前後輪の接地感が解かるだけで安心して倒せます。イコール、ハンドリングが良いということだと思います。

では何故、接地感がよく分かるのかというと、まずは前後荷重のバランスが良いんだと思います。前輪:80kg、後輪:90kgとなっており、何か乗ってるとバイクの重心に座っている感じがします。

次にフレームの剛性です。なんてことのない古いスチール製のセミダブルクレードルのフレームですが、エンジンはラバーを介さずにリジットマウントの5点止めで、60Nmまで締め上げています。

うち一つはシリンダーヘッドですから全方位的にフレームに固定されています。これでフレーム全体としてかなりの剛性が出ているはずです。

前から持ってるSRは何回もエンジン脱着を繰り返しております。エンジン取付けは通しボルト&ナットなので、一人作業だと締付けトルクを取るのが大変です。だけどフレーム剛性に寄与しているので手は抜けないです。

またエンジンがドライサンプの為、フレームのトップチューブをオイルタンクにするというのもSRのユニークな特徴です。

結果、断面が大きく取れているので、特にヘッドチューブ周りの剛性も高いんだと思います。

ドライサンプのエンジンって憧れますよね!?もうそれだけでノスタルジーです。我が秘密基地だとパパサンもドライです。

結果、SRのサスペンションってショボいんですど、フレームに剛性があるからその分よく動いてくれます。

そしてそれが途中の雑味を減らし、タイヤの情報をライダーにクリアに伝えているんだと思います。

最近、マルチシンダーは不等間隔爆発の蹴り出しによってリアタイヤのグリップを把握する技術が流行ってますが、SRの場合シングルですが、そもそも蹴り出しが明確です。しかし残念ながら私のレベルでは、どこまでそれが効いているのかまではよく解かりません。

総じて私が一番言いたいことは、SRは回顧趣味的なビックシングルエンジンの音と鼓動だけのバイクではなく、ハンドリングマシンなのです。

私、天邪鬼なのでSRをあまり知らない人に、「SRは何が良いの?」と聞かれれば、「ハンドリングです!」と答えることにしています。当然、相手は予想外の答えに面喰いますけど、嘘じゃないですからね。

ブレーキングもいいんです!

あとSRのブレーキはごく普通のものが付いているだけですが、シングルエンジンなので車体が170kgと軽いですから、チャンと効いてコントローラブルです。

なんてことないブレーキですが、SRのフロントブレーキは一時ドラムだったので、ディスクブレーキに戻って性能もメンテ性も良くなったと思います。リアはフルブレーキ時にどうせロックしますから、軽くて安いドラムブレーキで十分です。

まとめ(永久に不滅です!)

最終的に非常に手垢の付いた言い方になってしまいますが、正に”走る”、”曲がる”、”止まる”の三拍子が高度にバランスしているバイクがSR400なのです。(永久に不滅です!)

だから500がなくなっても400だけで43年間も生き永らえたんだと思います。意外にもエンジンだけではなく、トータルバランスの優れたバイクだったということです。

美人なのは知ってたけど、実は性格も良かったなって感じですかね。(その例え解かり難いでー)

美についても語ります(キャー!)

美人と云えば、このSR、その美しさがよく語られますが、批判を覚悟でいうと、私はあまり美しいと感じたことはないです。

ダブロクやパパサンにはこの角度から見たショットが最高という部分が幾つかあり、しょっちゅう同じ写真ばかり撮っているのですが、正直SRにはそれがあまりなく、写真も滅多に撮らないです。

恐らくは、ヤマハの普遍的なデザインと言うか、とりたてて美しいとは感じないが、キザな言い方ですが、いつもその佇まいを感じていられるワビサビということでなんでしょうね。

それを他の人に簡単に伝えるには”美しい”ということになるんだと思います。もしそうなんだとすれば、他の皆は気付いているんだけど、私だけが鈍感で気付けてないということなんですかね。

俺はジャパニーズ!って感じのSR400です。日本人による日本人の感性でデザインされているので、あまりその美を意識しないのかも⁈

今後はSR400のメンテについて語っていきたいと思いますのでご期待下さい。

ご覧頂きまして、ありがとう御座いました。

お気に召しましたら、また見て下さい。

それでは、また!

動画版はこちらです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました