2級二輪整備士試験直前合宿!

バイク

はい、どうもこんにちは!秘密基地ひろしです。

以前に二輪整備士の免許を取ろうということで記事を上げましたが、あの頃はちょっと鼻息も荒かったんで、受験までには最低でも2回は読者の皆様と受験問題を共有するような記事を上げようと思ってました。

しかしまあ、ものの見事に何の勉強せずに受験日が迫ってきちゃいました。

そこで急いで過去問をやり始めたんですが良い機会なので、1回ぐらいは一緒にやっておきたいなと思いました。

そんな訳で今回は整備士試験直前合宿ということで、ちょっと面白そうな問題を作りましたので、ご披露します。

動画版はこちらです

【SR400 メンテノート】整備士試験直前合宿!

第1問

バイク好きも車好きも、みんな大好きな4サイクルエンジンの工程の問題です。

もしヤマハSR400のエンジンが4サイクル直列4気筒で、点火順序が1-2-4-3だった場合、2番シリンダーが圧縮上死点にある状態からエンジンの回転方向に540°回したとき、オーバーラップ状態にあるのはどのシリンダーか?

エンジンはヤマハお得意のクロスプレーンコンセプトではなく等間隔爆発とする。

1:1番シリンダー、2:2番シリンダー、3:3番シリンダー、4:4番シリンダー

回答の前に4サイクルエンジンのおさらいをしておきたいと思います。

4サイクルエンジンはご存知のように、2回転720°の間で4つの工程を行う内燃機関です。

最初の吸気行程で、ピストンが下がるときに吸気バルブを開けて燃料を吸い込みます。

それから吸気バルブを閉じて圧縮に転じ、ピストンが上死点まで上がります。

上死点に達する直前に燃料はプラグで点火されて、燃焼して一気に膨張しピストンが押し下げられてクランクシャフトが回ります。

これがバイクや車を動かす原動力になります。

次にピストンが上がるときに排気バルブが開いて、燃焼した排気ガスが外に押し出されます。

ややこしくなるので図に入れなかったんですが、ここはオーバーラップといって、ピストンが排気の上死点になる直前に吸気バルブが早々と開きますので、排気上死点では吸気バルブと排気バルブの両方が開いています。

そして排気バルブは上死点を少し超えてから閉じます。

正解は4:4番シリンダーになります。

2番シリンダーは最初、圧縮上死点にあるので、そこから540°回転ということで1工程当たり180°ですから、3工程進むことになり、吸気の下死点にあります。

そのときオーバーラップ工程は1工程手前になりますので、4番シリンダーということになります。

第2問

最近めっきりお目にかかれなくなった走行性能曲線図の問題です。

もしヤマハSR400がカワサキのW650だった場合、下図のような走行性能曲線図になります。

図中のAは何の線を示すでしょうか?

1:最高速度、2:駆動力、3:走行抵抗、4:エンジン回転数

正解は3:走行抵抗になります。

昔はバイクのカタログに必ずこの走行性能曲線図があって、結構面白かったんですけどね。

走行抵抗には2つあって、転がり抵抗と空気抵抗になります。

転がり抵抗は、ほぼ車速に比例しますが、空気抵抗の方は速度の二乗に比例しますので、合算された線図は緩やかな右肩上がりの曲線になります。

それから図中、10%、20%、30%と書かれてますが、道の勾配を表していて、その時の走行抵抗を表わします。

それから尺取り虫みたいなのが5つ、ポンポンポンって並んでいるのは駆動力になります。

面白いのは駆動力と、例えば平坦な道であれば、0%の走行抵抗の曲線の交わるところが最高速度になっていて、この線図も5速で約時速180キロぐらいまで出ることになってますが、4速ではエンジンが回し切れてるのに、5速は最後まで回らず、途中で頭打ちなんですね。

鉄道マニアの方がよく時刻表なんか見て楽しまれるのと同じで、バイクマニアも夜な夜な、もらってきたカタログを見て、このバイク、これぐらい出るなとか、昔は色々楽しめたんですが、最近はエンジン出力とトルクの線図も記載が無いですから、時代もちょっと変わっちゃったみたいですね。

第3問

何気にマニアックなバイクのコーナリングの問題です。

この問題、ちょっとビックリしたのは、整備士に対してバイクが旋回するメカニズムまでやるのかと思ったんですが、まあ整備する側としては、そこまで知ってた方が良いということなんでしょうね。なかなかマニアックで面白い問題です。

ヤマハSR400が曲がるときの様子で、誤っているものはどれか?

1:コーナリングフォースは常にタイヤ接地中心の前方に発生する。

2:スリップアングルが5°以内のとき、コーナリングフォースはスリップアングルに比例して増加する。

3:キャンバ・アングルの増加に伴い、増えるキャンバ・スラストは、ある点を超えると増えなくなる。

4:旋回中に生じるサイドフォースは、キャンバ・スラストとコーナリングフォースを合わせたものである。

正解は1:コーナリングフォースは常にタイヤ接地重心の前方に発生するが、誤りになります。

正しくは「後方に発生する」ということになります。

私は普段、何も考えずにバイクに乗ってるので、これをなんかロジカルに説明せよって言われても難しいところがあります。

そこでまあ、この辺の説明は詳しい方に任せたいと思っています。

2番のスリップアングルが5°以内のとき、コーナリングフォースはスリップアングルに比例して増加することは、バイクも車とここは同じですね。

ハンドルを転舵するとスリップアングルが付きますので、それによって車と同じようにコーナリングフォースが発生します。

ただ5°を超えると比例しないということです。

3番のキャンバングルなんですが、タイヤを倒していくとキャンバ・スラスト、所謂それが倒れてる方向にタイヤが曲がっていく性質ですね。それを利用してバイクは曲がる訳ですが、ある所を超えると増えなくなるようです。

4番は旋回中に生じるサイドフォースと称するもので、バイクの場合、タイヤを傾けることで発生するキャンバ・スラストと、ハンドルを切ってスリップアングルを付けて曲がっていくコーナリングフォースを合わせたものです。

まとめ

整備士試験の過去問題は、整備振興会のホームページに平成16年分から17年分も出てますので、興味がある方は是非、挑戦してみて下さい。バイクや車が好きな方は多分、何も勉強しなくても50%ぐらいは解けると思います。

残念ながら、この企画も今回で終了になります。

それで私が合格した場合は自慢げに記事の中でご報告したいと思いますし、そうでなかった場合は何も言いませんので、誰も聞かないようにして頂けると嬉しいです(笑)。

以上になります。御覧下さいまして、ありがとう御座いました。それではまた、次回の記事で! 

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